Check Point イメージ
2005.9.28 EGシビック M/Tオーバーホール編
今回はデフ組付け、M/T OH(マニュアルミッション オーバーホール)時のポイントを解説していきます。

最近、新型シビックが発表され、ついにEGシビックも3世代前の車両になってしまいました。そろそろ、ミッションの調子も気になる頃ではないでしょうか?
同じ型式でも、少変更を繰り返して進化し、使われているパーツも違います。変更部分と流用できる部分などの情報もありますので、末永く気持ち良く走りたいEGシビックオーナーの方、必見です!

デフケースからデファレンシャルを取外してバイスにセットします。
リングギアーセットボルトに緩み、外部損傷が無いかを目視でチェックします。
ボルトの頭の部分に擦り傷がある場合は要注意です。画像で確認しづらいのですが、
やや擦り傷があるのでサイドベアリングを取外し単体でチェックして見ました。
やはり的中。サイドベアリングのインナーレース部分が損傷していました。
Y21型ミッションのベアリングは、ボールベアリングですので、LSD組付けの際はサイドクリアランスの調整が特に必要です。
勿論テーパーローラータイプでも同じです。サイドクリアランスは冷間時0.10mm以内になるように測定調整しています。(ビスカスデフ装着車ではデフケース加工、シム調整必ず必要です)
サイドクリアランスが調整された状態ですと抵抗なく回転します。
メイン、カウンター両シャフトからギアー、シンクロを抜き取り洗浄、点検を行います。
ギアー鳴りの場合は、カウンター1-2シンクロ、2速ギアー、
メイン3-4シンクロ、3速4速ギアーの点検をします。
ほぼ目視点検で不具合箇所が確認できます。
スリーブ、ハブも点検が必要です。摩耗やバリ等、異常の場合は交換です。
スプリングピンタイプのシフトフォーク。車体番号EG100-110台の車両に使用されています。
シャフトとフォークの連結部分が、スプリングピンで連結されているのでどうしてもフォークの首フリ現象が起こってしまします。
溶接タイプのシフトフォーク。車体番号EG120-130台の車両に使用されています。
シャフトとフォークの連結部分が溶接で連結されているので、首フリ現象が起こりにくくなっています。
車体番号EG100-110台の車両でも取りつけ可能ですのでOHの際は是非お勧めします。

ケース内のマグネットです。
左が車体番号EG100-110台の車両に使用されています。マグネット2個仕様。
右が車体番号EG120-130台の車両に使用されています。マグネット1個仕様。
コストダウンなのか不必要なのかは疑問ですが、
1個よりも2個の方が機能的なので2個仕様を入れ組付けをしています。


時間のかかる地道な作業ですが、きちんと組み込まれたトランスミッションのシフトフィーリングは、
とても気持ちの良いものです。 OHの際は是非チェックしてみてください。
今回はここまで。
                                    By藤田ぴょんでした。
メールマガジン | 問合せ | リンクを希望される方へ